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ロサオリエンティスのスタート

ロサ オリエンティス
何気ない日常を非日常に
― 美しさと香りで心をとらえて離さないバラ ―

何気ない毎日、日々の生活を送る中、ふと玄関先やベランダ、そしてお庭でバラが咲く。繊細で優美な表情と豊かな香りに、思わず惹かれドキッとする。そのバラを見ると心がときめき、胸が躍る…
時には気分がすぐれない事も、落ち込む事もある日常だが、バラが咲けばそんな気分はどこかに吹き飛び、心地よく穏やかな気持ちになれる。生活に寄り添いながら、非日常を感じられるバラがロサオリエンティスです。

ロサ オリエンティス

ロサオリエンティスとは「東洋のバラ」の意味。
日本人好みの繊細でたおやかな花や樹姿、そして豊かな香り。日本やアジアの高温多湿の気候、低緯度でも良く育ち、四季を通して花を咲かせ続ける四季咲き性をもつ。
花の魅力と育てやすさは通常相反するもので共存は難しいが、バラの最大の魅力は花と香りととらえ、そこを妥協することなく耐病性や育てやすさの共存を目指し、バラの未来を切り開くべく、日々取り組んでいる。

ロサオリエンティスの誕生

埼玉県の杉戸町に江戸開幕頃(約400年前)から続く農家の19代目として生まれ、小学一年生の時から家業としての切りバラ栽培に従事。19歳の時にヨーロッパのメイアンやコルデス、タンタウなど著名な育種家を視察研修し、バラ苗販売部門を立ち上げ、バラの育種を始めた。

その頃ほぼ同時に、ハイブリッドティ全盛だったバラの世界は、オールドローズやイングリッシュローズ等シュラブローズが人気となる時代へと動き出す。だが、シュラブローズはハイブリッドティやフロリバンダとは全く違うもの。高温多湿・低緯度の日本で育てるとヨーロッパとは別の生育をする。木立のバラがつるバラになったり、四季咲きのバラが春の一季咲きになったりなど、別物になってしまう。今までのバラ以上に日本の気候に適応させる育種が必要だと、シュラブローズの性質に悪戦苦闘した。

耐病性を重視する世界の潮流から、シュラブローズを育種素材として取り込みながら、日本の気候や栽培環境、そして日本人の嗜好にあったバラを作り出そうと考えたのが、育種思想としてのロサオリエンティスの誕生だ。欧米で育種されたバラから日本の環境に合ったものをチョイスするのではなく、日本で日本の気候や栽培環境に合ったバラを育種する方が、きっとその国に本当に合ったバラが作れると思ったからだ。

そして実際に販売する中でかなり悔しい思いもしてきた。何度も何度も。

欧米のナーセリーの一部は「日本人はバラを上手に育てられないのだから、私たちの言う通りに育てなさい。」と日本の気候を無視し欧米風に指導してきた。「いや欧米ならそうかもしれないけど、日本の気候だとこうだよ。」と言っても会話にならない。彼らの言うとおりにやれば、なおさら悪くなる。そういう人間にならないようにと他山の石にした。

ならさ、もうありがたがって欧米からバラをわけて頂く時代はおしまいにしよう。自分自身の時間のすべてを使っても、それに本気で取り組もう。日本人好みの繊細な花や香りを持ち、たおやかな株姿、日本の高温多湿の環境でも良く育ち、夏でも見ごたえある花を咲かせるバラを、ここ日本で作り上げよう。そしてそんなバラは同様な気候・緯度のアジアでも愛されるはずだ。どんなに資金と時間がかかったとしても成し遂げたい夢。

ロサオリエンティスとはラテン語で東洋のバラ。きっと21世紀はアジアのバラが世界で花開く世紀となる。ロサオリエンティスは日本のバラの新たな挑戦です。

ロサオリエンティス 育種方針

バラはある意味芸術ではないだろうか?
本当に美しいバラを見た時に、人は心惹かれ動かされる。その美しさと官能的な香りに。

でも私は、バラは単純に芸術とは言えないと思う。何故ならバラの美しさを保つ為には、常にメンテナンスが必要だからだ。もちろん、絵画等芸術もメンテナンスは必要だろうが、時間軸が全く違う。数週間単位、下手したら数日単位のメンテナンスを求めるのがバラだからだ。バラは芸術と言うよりも、芸術を含みながら常に人の生活と共にある。いわば建築や車、家具、食器、工業デザインなどと、同じ世界に生きているのではないだろうか?

私は思う、バラの育種家は芸術家ではあってはいけないと。どんなに美しいものであろうが生活と共にある時に、美しさ以上の負担は長続きしない。例えば美しいデザインの車があったとしても、いつも故障していてドライブできなくては満足できないはずだ。だからデザイナーと同時にエンジニアとなり、美しさを保ちながら、出来るだけ簡単に負担なく育てられるようにする努力が必須となる。

その為には樹勢と耐病性、一言で言えば簡単に育てられる丈夫なバラが必要だ。それでも第一義的にバラは芸術である。簡単に良く育つバラを育種するのはとても単純な仕事。美をないがしろにすれば造作ないこと。それに対して美しく丈夫なバラを作り上げる事は、まったく次元が違う高難度な仕事だ。芸術性と育ちやすさを磨き上げ、共存させる事はバラの育種家の目指すべき聖域である。そこに行けるか行けないかが未来を決める。

バラは人が心地よく生きられるよう寄り添って生きてくれる特別な生命だと私は思う。だから私は人のためのバラを目指す。
おそらくバラの女神さまも、きっとそれを求めている。

ローズクリエイター
木村 卓功

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